トクリュウに流れた? 暴力団員、初の1万人割れ 警察庁

2025/04/03 10:07 

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 2024年末時点の全国の暴力団に所属する構成員(組員)は前年より500人減の9900人となり、統計のある1958年以降で初めて1万人を割り込んだ。21年連続の減少。暴力団には属さないが協力関係にある準構成員を含めた暴力団勢力は1600人減の1万8800人で、2万人を下回るのは初めて。警察庁が3日発表した。

 警察庁は「取り締まりの徹底や、社会全体で暴力団排除の取り組みが推進され、暴力団からの離脱が進んだことなどが減少の要因になっているとみられる」としている。

 準構成員は前年より1100人減の8900人で、これも初めて1万人を割り込んだ。

 暴力団構成員は63年の10万2600人をピークに減少。80年代から90年代初めにかけてのバブル経済期に増加したこともあったが、92年に暴力団対策法が施行されて以降、減少が進行。16年には2万人を割り込んでいた。

 24年の団体別の勢力は、山口組(本部・神戸市)が約3300人で最大となり、住吉会(本部・東京都新宿区)約2100人、稲川会(本部・東京都港区)約1600人と続いた。

 暴力団構成員を年代別でみると、50代が31・9%で最多で、40代23・4%▽60代14・9%▽70代以上12・2%▽30代11・2%▽20代5・9%――の順だった。10年前の14年末に50代以上は全体の4割だったが、24年末には6割近くになった。高齢化が進んでいるとみられる。

 暴力団勢力は減っているが、暴力団のような明確な組織形態を持たずに犯罪組織と密接な関係がある「準暴力団」や、交流サイト(SNS)でつながりメンバーが流動的な「匿名・流動型犯罪グループ(トクリュウ)」による犯罪もあり、警察は警戒を強めている。

 捜査関係者は「不法行為で稼ぐという目的を果たせるのであれば、上下関係や礼儀に厳しい暴力団構成員ではなくトクリュウに流れるのが自然だろう」と話す。

 また、暴力団構成員が、トクリュウの中核メンバーだったり、実質的にトクリュウを傘下に収めて犯罪行為に加担させたりするケースが確認されており、警察は暴力団の活動も引き続き注視していく。

 暴力団勢力の摘発人数も減少傾向で、24年は前年比14・2%減の8249人だった。構成員が1673人、準構成員は6576人で、ともに前年より減った。全体の罪種別では覚醒剤取締法違反が1707人で最多で、詐欺1103人、傷害1071人と続いた。【山崎征克】

毎日新聞

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