小学校の理科実験中、児童が大やけど 講師の指示ミスで引火 名古屋

2025/05/30 19:41 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 名古屋市は30日、市立小で28日にエタノールを使った理科の実験中に、児童1人が右腕をやけどする事故があったと発表した。やけどの程度は重く、感染症の恐れがあるとして、現在手術に向けて入院中。市は児童の保護者に謝罪した。

 市によると、当時、植物の葉にデンプンがあるか調べるため、エタノールを使った実験中だった。20代の常勤男性講師が、エタノール入りの試験管について「湯煎する」と指示すべきところ、誤って「試験管を入れたビーカーを直接ガスコンロで加熱する」と指示したため、エタノールに引火。児童の手首に燃え移ったという。

 児童は手のひらや指、腕にやけどを負った。学校側は流水で患部を冷やす処置をしたが救急車の要請はせず、保護者に迎えに来るよう依頼。保護者が児童を連れて近隣の病院を受診すると、専門的治療ができる救急外来を紹介されたという。

 文部科学省の「理科の実験の手引き」には、エタノールには火を近づけないよう注意喚起している。また、市の「学校保健の手引」などでは、けがが重度の場合は救急車を要請するよう定めている。

 市は保護者の意向として、児童の学年や性別は明らかにしていない。【式守克史】

毎日新聞

社会

社会一覧>

写真ニュース