長崎・佐世保小6殺害から21年 「命を大切に」 保護者ら集会

2025/06/01 18:54 

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 長崎県佐世保市で小学6年の女児が同級生に殺害された事件から21年となった1日、現場の市立大久保小学校(山口伸一郎校長、全校児童111人)で「いのちを見つめる集会」があった。地域住民や保護者らを含め約170人が参加し、亡くなった女児に思いをはせた。

 山口校長は校長講話で「一つしかない命を大切にして、一生懸命に生きてほしい。夢や目標を持ち、スポーツや読書など打ち込めるものを見つけて、命を輝かせてほしい」と述べた。全員で黙とうした後、児童が学年ごとに「差別をせずに、明るく元気に過ごします」「平和と個性の大切さを考え続けていくことを誓います」などと決意の言葉を発表した。

 集会後、山口校長は事件現場となった学習ルームを改修した「いこいの広場」で献花し、手を合わせた。

 ここ数年の校長講話では、犠牲になった御手洗怜美(さとみ)さん(当時12歳)の名前は挙げながらも、子どもの発達段階を考慮して事件の概要には触れておらず、事件の風化を危惧する声もある。

 事件を受けて市は、6月を「いのちかがやく強調月間」、同1日を「いのちを見つめる日」と定め、市内の小中学校で命や平和をテーマにした集会を開くなどの取り組みを続けている。【柳瀬成一郎】

毎日新聞

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