「衝撃的うまさ」 オホーツク海産ナガスクジラ、仙台港に初水揚げ
捕鯨母船「関鯨丸」が2日、仙台市宮城野区の仙台港に入港し、オホーツク海の排他的経済水域(EEZ)内で捕獲したナガスクジラの生肉を水揚げした。関鯨丸を保有する共同船舶(東京都中央区)によると、オホーツク海でのナガスクジラ漁は、2019年まで日本が国際捕鯨委員会(IWC)を脱退する前の調査捕鯨時代でも行われておらず、オホーツク海産のナガスクジラ肉が国内に流通するのは初めて。
ナガスクジラは、世界最大の哺乳類、シロナガスクジラに次ぐ大型のクジラで、平均の体長は約20メートル、体重は50~60トン。水産庁は24年にナガスクジラを商業捕鯨の対象に追加。同年は太平洋沖で30頭が捕獲された。25年の捕獲枠は60頭で、このうち25頭がオホーツク海で捕獲される予定。
関鯨丸はこの日の午前8時過ぎに仙台港に入港。まもなく右舷側のランプが開くと、乗員たちが箱詰めされた生肉をバケツリレーの要領で運び出した。3日早朝には、仙台市若林区の市中央卸売市場で競りに掛けられる。
同社によると、ナガスクジラは肉質がきめ細かくうまみも強いという。オホーツク海は水温が低いためクジラの肉が引き締まり、質が高いという。生肉の刺し身を試食した関係者からは「おいしい」という声が上がり、同社の所英樹社長(70)も「生肉はとても貴重なもの。口の中で溶けていくようで衝撃的なうまさ」と笑顔を見せていた。
関鯨丸は25年最初の操業として4月21日に母港の山口県下関市を出港。オホーツク海に入り、25日早朝、クジラを仕留めるキャッチャーボートと呼ばれる捕鯨船3隻とともに北海道の知床半島沖のEEZ内で初のナガスクジラ(体長18・56メートル、体重36・6トン)を捕獲した。
5月28日まで漁を続け、予定通りナガスクジラ25頭、計約320トンを捕獲。中には50トンを超える個体もあったという。このうち1・5トンは冷凍せずに生肉のまま仙台や大阪、豊洲(東京)などの市場にも運ばれる。
関鯨丸は24年3月に完成。全長112・6メートル、船幅21メートル、総トン数は約9299トン。船内には縦約60メートル、横約20メートルのクジラ肉を解体するスペースのほか、パック詰めしたり冷凍したりする設備や、20トンの冷凍コンテナ40基なども備えている。電気推進方式のためエンジンが小型化されており、船尾の「スリップウェイ」と呼ばれるハッチからクジラをスムーズに船内に引き込むことができる。
関鯨丸は、24年は北海道東などで6回操業し、ナガスクジラのほかニタリクジラ175頭、イワシクジラ25頭を捕獲した。25年は11月下旬まで4回操業し、ナガスクジラ60頭、ニタリクジラ113頭、イワシクジラ56頭を捕獲する予定。6月7日からは北海道東で操業し、青森や岩手沖でも漁を行うという。【竹田直人】
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