保存公開の新施設整備に向け現地視察 高松塚壁画で検討会委員

2025/06/20 07:57 

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 国宝・高松塚壁画の保存公開施設を2029年度までに明日香村に整備・開設するのに先立ち、文化庁の「古墳壁画の保存活用に関する検討会」(和田晴吾座長)の委員15人が19日、壁画が仮保管されている同村の仮設修理施設を視察した。検討会の現地視察は6年ぶり。整備工事は26年度から始まる。

 新施設整備は文化庁と国土交通省の共同事業。仮設修理施設に隣接する国営飛鳥歴史公園館を26年度に解体。跡地に文化庁の壁画保存公開施設と、国交省の公園館の複合施設を建設する。整備の最大の課題は国宝壁画を移動する際の振動や環境変化で、影響を与えないように細心の注意を払うとしている。

 委員の森川裕一・明日香村長は「『飛鳥美人』に久しぶりに再会して感動した。国宝壁画を若い世代に見てもらい、古代の東アジアの文化交流を体感してほしい」と話していた。1972年発見された高松塚古墳壁画は、2007年に石室を解体して取り出された。【皆木成実】

毎日新聞

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