偽の通販サイトを開設して個人情報を盗み取ったとして、大阪府警は２３日、大阪市浪速区の自称データサイエンティスト、吉岡真也容疑者（２９）ら２人を不正アクセス禁止法違反の疑いで逮捕したと発表した。府警によると、押収したパソコンの解析で不正に取得したとみられる約８００件のクレジットカード情報が確認されており裏付けを進める。

　他に逮捕されたのは住所不定、無職の藤山浩至容疑者（３６）。

　逮捕容疑は６月上旬、大手通販サイトになりすました偽のウェブサイトを作成したとしている。さらに偽のサイトから取得した５人分のログインＩＤやパスワードを保管していた疑いがある。府警は２人の認否を明らかにしていない。

　府警サイバー犯罪捜査課によると、２人は偽サイトの作成に生成ＡＩ（人工知能）を利用していたとみられる。利用者にフィッシングメールを送付して偽サイトに誘導していた。

　２人は約８００件のカード情報を使って商品の購入や携帯電話の契約などを繰り返していたとみられ、府警は被害額が約２０００万円に上るとみている。【井手千夏】