柏崎刈羽原発の地元住民、「空からの侵入心配」 原子炉建屋を視察

2025/07/29 13:43 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 東京電力柏崎刈羽原発の地元住民でつくる「原発の透明性を確保する地域の会(地域の会)」が28日、再稼働に向けた準備が進む6号機の原子炉建屋や防潮堤などを視察した。品田善司会長は「構内が整理整頓され再稼働に向けて準備が進んでいると感じた」と話した上で「(ドローンなどの)空からの侵入対策が心配」と指摘した。

 今回の視察は、会の委員が交代したことを受けて、原発の仕組みや安全対策を理解するために約2年ぶりに実施され、委員10人が参加した。

 現在再稼働に向けて安全性確認が続く6号機の原子炉建屋では、福島第1原発事故後に設置された水素爆発を防ぐ処理装置や、緊急時に使用済み燃料プールの注水を確実に行うための設備強化などが紹介された。委員らからは「使用済み燃料プールに蓋(ふた)がないが、異物が投げ込まれたり落ちてしまったりしないのか」などと質問が上がった。

 同原発の稲垣武之所長は「地域の会の存在が常に緊張感を持って安全性の確保に取り組む原動力になっている。なぜ地域の会が発足したのかを忘れることなく、これからも地域の声を受け止めていきたい」と話した。【戸田紗友莉】

毎日新聞

社会

社会一覧>