静岡・伊東市長、曖昧な回答目立つ “チラ見せ”には反論 百条委で

2025/08/13 19:44 

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 静岡県伊東市の田久保真紀市長は13日、市長の学歴詐称疑惑を調べている市議会の調査特別委員会(百条委員会)に証人として出頭した。「(東洋大に照会した)6月28日に卒業ではなく除籍だったと知った」など従来の説明を繰り返し、委員の質問に正面から答えない場面が目立った。

 委員は東洋大が発行した卒業証書の写しと卒業アルバムを示し、市長の所持品と同じかと質問。田久保市長は卒業証書について「比べるものを持っていないが、特に問題ない」と曖昧に回答した。

 また、中島弘道議長らに提示した卒業証書とされるものを提出するよう改めて求められたが、「(提出の拒否理由を記した百条委への)回答書がすべて」とだけ答弁した。

 一方、議長に「卒業証書」を見せた場面は詳細に説明。ごく短い時間だったという指摘に対し「チラ見せという事実はなく19・2秒ほどと承知している」と反論した。

 田久保市長の知人の百条委での証言を念頭に「過去に卒業していないと(誰かに)話した記憶はあるか」と委員が質問したのに対しては「事実を知ったのは6月28日。その前に話すことはないと思っている」と否定した。

 百条委後、田久保市長は明確な回答が少なかった点について「推測ではなく事実として話ができるものを話した」と述べた。

 中島議長は「説明責任を果たしていない」と話し、8月中に百条委の調査を終え、「卒業証書」の提出拒否を刑事告発する考えを示した。また、9月定例会に市長の不信任決議案を提出する方針。【若井耕司】

毎日新聞

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