エムポックス、重症化しやすい「クレード1」 国内で感染者を初確認

2025/09/16 17:48 

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 厚生労働省は16日、アフリカ中部で報告が相次いでいた感染症「エムポックス(サル痘)」で重症化しやすい可能性がある「クレード1」の感染者が国内で初めて確認されたと発表した。アフリカに渡航歴がある20代女性で、発熱や発疹などの症状があるが、入院はしておらず状態は安定しているという。

 厚労省などの発表によると、女性は現地での感染が推定される。発疹や発熱などがあり、12日に神戸市の医療機関を受診した。

 エムポックスは、皮膚に現れる水疱(すいほう)や、のう疱にウイルスが含まれ、接触や性交渉などで感染が広がる。

 重症化リスクが高い可能性があるクレード1と比較的低いクレード2があり、欧米など世界各国で2022年からクレード2が流行。世界保健機関(WHO)が緊急事態を宣言した。エムポックス患者については、日本でもこれまでに254例の報告があり、死者も確認された。

 24年からはクレード1がコンゴ民主共和国(旧ザイール)を中心に拡大し、同年8月にWHOは2度目の緊急事態宣言を出していた。ただ、アフリカ全体では減少傾向が続いているとして、今月5日に宣言を終了した。【中村好見】

毎日新聞

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