原爆ドーム、美術館としての役割も 広島県立美術館で当時の作品展示
広島県立美術館で戦後80年企画として開催中の所蔵作品展「戦争と美術、美術と平和」の見どころなどを担当の学芸員に紹介していただきます。
第2章は、昭和初期から終戦にいたる激動の時代に展開された多様な美術表現について紹介している。
その一角では、広島県物産陳列館(後に県立商品陳列所、県産業奨励館に改称)、つまり現在の原爆ドームで展示された作品6点を展示している。県内産業の振興のために建てられた施設だったが、同時にそこは県内最大規模の展覧会であった広島県美術展や作家の個展等、多くの美術展を開催する会場として現在の美術館の役割も果たしていた。
広島県物産陳列館で展覧会が行われていた大正後期から昭和初期は、全国的にも多様な美術運動が展開された時代であった。しかし、1937年に盧溝橋事件に端を発する日中戦争が勃発、翌年に国家総動員法が成立すると、やがて美術も戦時体制に組み込まれていく。
大陸に進出する当時の日本の気勢を3羽の鷲(わし)によって表した児玉希望「黎明(れいめい)」(34年)、戦闘機や戦車が大陸を進行する六角紫水「漆画爆撃行」(アルマイト応用研究作、40年)等、国威発揚、彩管報国(絵筆で国に報いる)のスローガンのもとで時局を反映した作品が作られた。さらに、次第に自由な表現は抑圧され、画材等は配給制となり、国家による統制・弾圧が押し進められた。
2・26事件の頃に描かれた井上長三郎「屠(と)殺場」(36年)は、逃げ場のない空間を描くことで時代の閉塞(へいそく)感を切に伝える。
また、日本の大陸進出や戦線拡大に伴って、新たなモチーフとして中国や朝鮮半島などの風景や人々が描かれるようになったのもこの時代であった。(広島県立美術館主任学芸員・神内有理)
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