ローソンが600円ハイボール発売 強気の価格でも自信のわけ
ローソンは23日、600円の高価格帯ハイボール缶「ザ・ラディ・ハイボール」(350ミリリットル)を期間限定で発売する。同社の酎ハイ、カクテルカテゴリーの平均単価は188円なのに対し、今回の商品は600円。物価高で消費者の財布のひもが固くなる中、強気の価格設定で挑戦する背景は――?
◇バーで1000円→缶で600円
「ザ・ラディ・ハイボール」は、スコットランドのアイラ島にある蒸留所「ブルックラディ」の定番のウイスキー「ザ・クラシック・ラディ」をベースに、ハイボール缶に合うようにアレンジした。特有の花のような甘い香りがありながら、くどくない爽やかな味わいを楽しめる。パッケージは、商品の特長とされる青色を忠実に再現している。
ブルックラディのウイスキーボトルとしては現在、市場で6000~7000円台で販売されることが多い。バーで飲む場合であっても平均価格は1000円前後だ。
ウイスキー初心者から愛好家まで、幅広く支持を受けている人気ブランドでもあるため、高価格帯商品を「どこでも手軽に楽しめる」というメリットのある缶業態とすることで、相乗効果があると考えたという。
◇高価格帯が通常より3倍の売れ行き
ローソンは、2024年12月に「BUSKERハイボール」(350ミリリットル、328円)、今年8月にも「ビッグピート スーパースモーキーハイボール」(同、438円)と、高価格帯のハイボールの商品展開に注力している。
広報担当者によると、いずれも主に20~40代の幅広い世代が購入しており、発売1週間の売り上げは通常のウイスキーハイボール缶と比較して3倍以上と好調だったことから、今回の商品の販売にもつながったという。
なぜ高価格帯のハイボールが売れているのか。
担当者は背景について「節約志向が高まって飲酒量や頻度が減っている一方、飲む時は金額を気にせず良いものを飲みたいというニーズが高まってきた」と分析する。「バーベキューなどアウトドアでの外飲み需要も多いほか、高級なハイボールも缶であれば300~400円台と比較的購入しやすいため、周囲にもすすめやすく支持されている」と話す。今回の商品についても「ブルックラディの商品に興味がありながら、体験したことがないユーザーもいらっしゃると考えている」とする。
◇「ご褒美需要」セブンも好調
コンビニにおける高価格帯のアルコール飲料を巡っては、セブン―イレブン・ジャパンが、ヤッホーブルーイング(長野県)と共同開発したクラフトビール「有頂天エイリアンズ」を5月から順次発売。350ミリリットル缶349円と高価格帯のジャンルに入るが、発売から70日で合計出荷数量100万本が売れ、セブン―イレブンでの販売数は想定より2割増と好調な売れ行きとなっている。
ヤッホーブルーイングの担当者は「ネット交流サービス(SNS)等での紹介で商品に興味を持っていただくこともあり、普段ビールを買われない女性や若年層にも支持をいただいている。日々の生活の充実や週末のご褒美といった需要も背景にあると考えている」と述べた。【松山文音】
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