米兵が基地外で小銃携行、住民が抗議のシュプレヒコール 京都

2025/09/21 12:15 

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 「米軍Xバンドレーダー基地反対・京都連絡会」は20日、日米豪3カ国の実働訓練「オリエント・シールド25」(16~24日)が行われている米軍経ケ岬通信所(京都府京丹後市丹後町)の前で実働訓練に抗議した。基地周辺住民でつくる「米軍基地建設を憂う宇川有志の会」や「米軍基地反対丹後連絡会」のメンバーも加わり、実働訓練に参加していた米兵が基地外で小銃を携行して歩行していたことに怒りの声を上げた。地元住民との交流会も開いた。【塩田敏夫】

 ◇「夜眠れぬ」発電機騒音も

 抗議活動には約40人が参加。近畿中部防衛局が把握せず、地元自治体にも連絡なしに同基地で実施された日米共同訓練(7月9、10日)をはじめ、住民に事前連絡をせずに8月30日から昼夜を問わず稼働を続けている発電機の騒音問題に対しても、抗議のシュプレヒコールの声を上げた。

 「米軍基地建設を憂う宇川有志の会」の増田光夫代表は、最近立て続けに同基地で起きている問題で中山泰市長との話し合いの場を求めているが、実現していないことを紹介。「京都連絡会」が毎月、基地がある宇川地区に入り、住民に基地問題を伝えるビラ配布を続けていることに感謝し、こうした活動が市長との面談要求に「大きな力」になると語った。

 参加者は基地近くに住む永井友昭さんの案内で、1000キロ先の野球ボールの縫い目も見えるとされるXバンドレーダーの建屋をはじめ、レーダーを動かす発電機を視察した。

 米軍は発電機の稼働について、2018年9月の商用電力導入後は「緊急時を除き、平日の日中に限る」と約束したが、この日も「ゴォー、ゴォー」と大きな音を立てて鳴り続けていた。参加者からは騒音のひどさに驚きの声が上がり、「住民が夜眠れないと訴えていることを実感しました」と話していた。

 日米豪の実働訓練はこの日も続けられ、小銃を持った米兵とみられる戦闘服姿の参加者が基地内で動く姿が見られたが、訓練内容はわからなかった。

毎日新聞

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