妻殺害の元長野県議、東京高裁も懲役19年判決 無罪主張退ける

2025/10/01 10:30 

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 長野県塩尻市の酒蔵兼自宅で2021年に妻を殺害したとして、殺人罪に問われた元長野県議、丸山大輔被告(51)の控訴審判決で、東京高裁は1日、懲役19年とした1審・長野地裁判決(24年12月)を支持し、被告側の控訴を棄却した。被告側は無罪を主張していたが、高裁も被告が妻を殺害したと認定した。

 裁判員裁判の1審判決は、妻の希美さん(当時47歳)が殺害された21年9月29日未明の前後に、丸山被告が所有する車とよく似た車が、長野市の議員会館から約60キロ離れた自宅までの間にある複数の防犯カメラに映っていた▽「会館にいた」とする被告のアリバイに関する供述が曖昧――など複数の間接証拠を列挙。「被告が犯人でなければ説明ができない」とした。

 その上で、被告が何らかの方法で首を圧迫して希美さんを窒息死させたと認定。動機はかつての交際相手と復縁するためだったとし「身勝手な思惑に基づく冷酷かつ凶悪な犯行。相当厳しい非難に値する」と述べていた。

 これに対して、丸山被告側は控訴審で、事件現場付近には足跡など第三者の犯行を示す証拠があると主張。妻との関係は良好で、殺害する動機はなかったとし、「被告を犯人と直接示すものはない」と反論していた。

 丸山被告は15年に県議に初当選。22年の逮捕時は2期目の現職で、自民党県議団に所属していた。【安元久美子】

毎日新聞

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