奈良・纒向遺跡の犬模型、愛称は「こまき」に 邪馬台国の有力候補地

2025/10/07 00:00 

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 奈良県桜井市教委と市纒向(まきむく)学研究センターは6日、邪馬台国の有力候補地とされる市内の纒向遺跡から出土した犬の全身骨格の復元模型「纒向犬」の愛称が「こまき」に決まったと発表した。

 纒向犬は推定1歳半の雌。体高約48センチ、体長約58センチと柴犬(しばいぬ)よりも一回り大きい。骨は3世紀前半のものとみられ、2015年1月に遺跡の居住エリアから発掘された。センターは骨の3次元レプリカで骨格を組み上げ、粘土で肉付けして生前の姿を復元。今年4月に模型を公表し、6月末まで愛称を一般公募していた。

 センターによると、国内外から2143件の応募があり、識者らでつくる選定会議が選んだ。「こまき」の提案者はカタカナや漢字表記を含めて複数おり、邪馬台国の女王・卑弥呼の「呼」と纒向の「纒」を組み合わせたとの理由が多かったという。

 市役所で発表記者会見があり、松井正剛市長が「こまき」と書かれた額を掲げた。選定委員の寺沢薫・センター所長は「最も纒向にちなんでおり、上品で親しみやすいと全員一致で決まった」と説明。松井市長は「こまきと言えば桜井市とイメージされるようにPRしたい」と述べ、将来のゆるキャラ化に意欲を示した。

 市は命名を記念し、模型と額を20日まで市役所1階に展示する。【望月靖祥】

毎日新聞

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