小規模の農林水産事業者、労災保険を強制加入に 厚労省審議会

2025/10/10 09:30 

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 労災保険法の見直しを議論する厚生労働省労働政策審議会が9日開かれ、労災保険への加入が任意となっている小規模の農林水産事業者について、強制加入とする方向で労使双方の委員が一致した。

 労災保険は原則、労働者を雇う全ての事業に適用される。一方、農林水産業のうち小規模な個人経営事業者については、繁忙期のみ臨時に雇う労働者の実態把握が難しいことなどを理由に、加入は任意とされてきた。審議会に先立って開かれていた研究会の報告書は、未加入事業者で重大事故が散見されるとして、強制加入に向けた検討を進めるべきだと指摘していた。

 強制加入とする場合、新たに対象となるのは農業だけで最大約14万事業者。うち約2万3000事業者はすでに任意で加入している。今後の議論を踏まえ、厚労省は来年の通常国会への改正案提出を目指す。【塩田彩】

毎日新聞

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