「普通の市民」が人を殺す兵士に 日記から戦争に迫る映画上映 熊本
日記を基に戦争の実態に迫るドキュメンタリー映画「豹変(ひょうへん)と沈黙 日記でたどる沖縄戦への道」が、熊本市中央区新市街のDenkikanで上映されている。日中戦争に従軍した4人がつづった言葉を通し、「普通の市民」が極限状態で人を殺す兵士へと豹変していく姿を描く。18日は原義和監督(56)らが舞台あいさつし、作品に込めた思いを語った。
映画は、熊本や沖縄などから出征した4人の日記を映し出しながら、朗読を通して心情を伝える。日記は過酷な行軍や飢え、死と隣り合わせの緊張感が生々しくつづられ、「突いて突いて突きまくり瞬く間に八つの死体となす」と中国兵を殺害した状況も記録されている。
また、日記を保管している家族へのインタビューも織り込み、戦争が「よき父」「よき夫」を変えてしまう現実を伝える。さらに当時の記憶を伝え続ける中国の様子を交えながら日本の加害に迫り、沖縄戦の現地軍幹部と日中戦争の関わりも紹介した。
舞台あいさつで、兵士の息子で映画に登場した田中信幸さん(74)=熊本市中央区=もマイクを握った。「父はプロレタリア文学を愛読していた農村青年だった。日記を通し、人間が変えられてしまうことは戦時中は日常だったのだと知った」と振り返った。
原監督は「タイトルに『沈黙』とあるが出兵した世代が現地でしてきたことは戦後、語られてこなかった」とし、その後の取材に「なぜ市民が人間兵器になってしまったのか。総括が必要」と思いを語った。
上映は23日までで、各日午前10時50分から。19日も原監督と田中さんが舞台あいさつをする。
原監督は沖縄を拠点にドキュメンタリー映画を製作。精神障害者の私宅監置を描いた「夜明け前のうた 消された沖縄の障害者」は文化庁映画賞を受賞している。【中里顕】
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