恥ずかしくても続けた活動 全身黄色の「レモ兄」、農家と客をつなぐ
◇大嶋憲人(おおしま・けんと)さん
愛称は「レモ兄(にい)」。黄色のレモン型の帽子に、夏は黄色のTシャツ、冬は黄色のつなぎを着て、軽バンで広島県東広島市内を駆け回る。職業は「産地コーディネーター」。地域の農作物の仕入れ、インターネットや露店での販売を通して、農家と消費者をつなぐ仕事だ。
出身は東京都調布市。高校生の頃から食品に興味があり、大学卒業後は食品メーカーに就職した。小売り相手の仕事だったが、次第に農作物を作っている人に興味を持つようになる。そこで、農家や漁師らのプロモーション動画を撮影する会社に転職した。
全国各地を巡って、多くの生産者に出会った。雨の日も土日も関係なく働き、自然に向き合いながらおいしいものを丁寧に作る姿に心から感動した。そんな人たちに、もっと光が当たるようにしたいと思った。
ちょうどその頃、転機が訪れる。仕事で知り合った、大崎上島町を拠点に農作物の販路拡大などに取り組むスタートアップ企業から、「会社を手伝ってほしい」と誘われたのだ。東京の安定したサラリーマンから、地方のスタートアップに転じるのに迷いがなかったわけではない。しかし、「自分の経験や力を生かすことができる」と考え、2024年4月に東広島市へ移住した。
産地コーディネーターの主な仕事は、農作物の販路拡大のサポートだ。当初は農家を一軒ずつ飛び込みで回って、インターネット販売や露店販売を提案したが、大半の農家は既に卸売業者が決まっていて相手にしてもらえなった。
そこで思いついたのがレモンだった。広島県は国内有数の産地でありながら、地元でも十分に知られていない。いつも全身黄色の「レモ兄」として活動すれば、農家や消費者に覚えてもらえるし、レモンのPRにもつながるのではないか。すぐにレモンのかぶり物と黄色い服を準備した。
当初は、レモ兄として農家を訪問すると「何だお前……」ととまどわれた。露店販売中は恥ずかしさに耐えられなくなって、途中でこっそりレモンのかぶり物や黄色い服を脱いだこともある。それでも、徐々に農家からの信頼を得て、自信をもって仕入れた野菜が売れる達成感は何ものにも代えがたいものだった。
今では、東広島市内の農家約30件の取引を担当し、インターネットなどで販売。さらに、広島市中区の本通り商店街などで定期的に野菜や果物を販売している。気軽に話しかけられることが増え、レモ兄の姿はすっかり定着したようだ。
東広島市内にある築約100年の2階建て空き家を野菜の保管と発送拠点にしている。今後は1階部分を無人販売所や地域の交流拠点にすることも計画している。「これからも東広島市の食材のおいしさを知ってもらえるように、自分にできる活動を続けていきたい」【井村陸】
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