スマートフォン向けゲームやアニメなどで人気の「ウマ娘　プリティーダービー」と、佐賀を舞台にしたアニメの劇場版「ゾンビランドサガ　ゆめぎんがパラダイス」のコラボイベントが３０日、佐賀県鳥栖市の佐賀競馬場であった。両作品のキャストを務める人気声優５人によるトークショーなどがあり、詰めかけた８５９８人のファンらが夢のコラボを楽しんだ。

　◇コラボらしいやり取りも

　トークショーに出演したのはウマ娘から、テイエムオペラオー役の徳井青空さん▽ジャングルポケット役の藤本侑里さん▽ジェンティルドンナ役の芹澤優さん――の３人。ゾンビランドサガからは、紺野純子役の河瀬茉希さんと、ゆうぎり役の衣川里佳さんの２人。

　ショーでは、競走路そばに設けられたステージに５人が登壇。それぞれのキャラクターのあいさつを披露すると、待ちわびた大勢のファンが歓声を上げた。

　佐賀の印象を尋ねられた芹澤さんは、ジェンティルドンナとしてテレビＣＭに出演した経験がある佐賀県の鳥料理専門店「ドライブイン鳥」を挙げ「ついに食べられてめちゃくちゃうれしかった」と喜んだ。

　すると、ゾンビランドサガの作中で同店のＣＭ撮影に挑んだ河瀬さんが、すかさず「私たちもＣＭソング歌わせていただいておりますので、よろしくお願いします」と“応酬”した。

　徳井さんはゾンビランドサガでキャラクターのライブが披露されるＳＡＧＡアリーナ（佐賀市）を挙げ、「いつかウマ娘チームもＳＡＧＡアリーナでライブしたい」と意気込むと、衣川さんは「私たちも（現実では）まだなのに……」と本音も。コラボイベントらしいやり取りに、ファンも盛り上がった。

　◇場内アナウンスをキャラクターが

　この日は、キャラクターの描き下ろしイラストがデザインされたオリジナルのクリアファイルを、来場者先着５０００人にプレゼント。オリジナルグッズのポップアップストアや競馬場内の売店で飲食したり物品を購入したりした客には、ポストカードが配布された。

　また、場内を巡って佐賀県や佐賀競馬場にまつわるクイズに挑戦するラリーも実施。キャラクター名を冠にしたレースも開催され、発走前の場内アナウンスをキャラクターが務めるなど、ファンらは夢のコラボを一日楽しんだ。

　「ウマ娘」は歴代の名馬を擬人化した少女のキャラクターがレースや生活を通じて成長していく物語。手掛けているゲーム開発大手「Ｃｙｇａｍｅｓ（サイゲームス）」は、佐賀市に地方拠点を置く。

　サイゲームスも企画に携わるアニメ「ゾンビランドサガ」は、異なる時代にさまざまな事情で命を落とした７人の少女が「ゾンビィ」としてよみがえり、佐賀を救うご当地アイドルグループ「フランシュシュ」として奮闘する物語で、劇場版が１０月に公開された。【成松秋穂】

　トークショーでのそれぞれのあいさつは次の通り。

　◇河瀬茉希さん（ゾンビランドサガ・紺野純子役）

　競馬場に初めて来られたのに、こんなに真ん中で（イベントに出演でき）うれしい。公開中のゾンビランドサガ劇場版もぜひ応援してください。

　◇衣川里佳さん（同・ゆうぎり役）

　フランシュシュ以外のアイドルとコラボするトークイベントは新鮮で、新しいフランシュシュを見られた気がする。これからも佐賀を盛り上げたい。

　◇徳井青空さん（ウマ娘・テイエムオペラオー役）

　天気も良く気持ちよかった。いつかウマ娘チームもＳＡＧＡアリーナでライブしたい。

　◇藤本侑里さん（同・ジャングルポケット役）

　たくさんの方がいらしてくれて、びっくりした。人生で初めて佐賀に来れ、競馬場でイベントができるのも、いつも応援してくださっている皆さんのおかげ。

　◇芹澤優さん（同・ジェンティルドンナ役）

　今週はジェンティルドンナへの愛を感じる機会がたくさんあり、本当にありがたい。私も初めて競馬に挑戦してみたので、皆さんと同じ気持ちで楽しんでいきたい。