世田谷一家殺害 浴室窓は「常に開放」と近隣住民証言 犯人も把握か

2025/12/23 05:00 

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 東京都世田谷区で2000年12月、会社員の宮沢みきおさん(当時44歳)一家4人が殺害された事件で、現場の宮沢さん宅の中2階にある浴室の窓について、近隣住民の一人が「換気のために常に開けっ放しだった」と証言していたことが捜査関係者への取材で判明した。警視庁捜査1課は、この窓が犯人の侵入経路とみており、住宅の状況を把握していた何者かが一家を狙った可能性がある。事件は未解決のまま、30日で発生から25年を迎える。

 事件が発覚したのは、00年12月31日午前10時過ぎ。この時、地面から3・4メートルの高さにある浴室の窓は開いており、網戸が住宅の裏にある公園のフェンスに立てかけられていた。捜査関係者によると、窓が普段から開いていたとすれば、犯人がそれを知っていた可能性がある。

 警視庁は24年、現場に残された足跡などから、犯人は30日午後11時以降、裏手にある高さ1・8メートルの公園フェンスをよじ登って浴室の窓から侵入した可能性が高いという見方を示した。捜査員が試したところ、窓は細身の人間なら通れたという。現場に残されていたヒップバッグから、犯人の腰回りは70~75センチの細身とみられている。

 事件では、みきおさんのほか、妻泰子さん(当時41歳)、長女にいなさん(同8歳)、長男礼ちゃん(同6歳)が殺害された。犯人は男性で血液型はA型、身長は170センチ前後と推定される。情報提供は、成城署捜査本部(03・3482・0110)。【菅健吾、朝比奈由佳、松本ゆう雅】

毎日新聞

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