「ムネらしく頑張って」 メジャー移籍の村上宗隆選手を地元も応援

2025/12/22 17:06 

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 プロ野球・ヤクルトの村上宗隆選手(25)が米大リーグ・ホワイトソックスに入団することが明らかになり、村上選手の出身地の熊本市では、郷土が生んだ長距離砲の更なる飛躍を期待する声が上がった。

 「いよいよという気持ち。チャンスをもらって活躍してほしい」。熊本市中央区で「山本屋食堂」を営む山本徳系(のりつぐ)さん(41)は、村上選手の入団先が決まったとの一報に声を弾ませた。

 村上選手は九州学院高(熊本市)野球部出身で、山本さんの後輩に当たる。村上選手が高校生の頃、山本さんは合宿所で料理を作る機会があり、その食欲に圧倒された。夕飯でそれぞれ大盛りのかしわうどんと、ご飯を平らげた村上選手はベルトを緩めてそのまま練習へ。「練習が終わった後の夜食もペロリと食べていた」と懐かしむ。

 村上選手は高校在学中とプロ入り後の2回、山本屋食堂に来店。プロ入り後の2018年に来店した際には、生まれたばかりの山本さんの長男・優徳(ゆうと)さん(7)を抱っこし、山本さんが「首が据わっていないから気をつけて」と声を掛けると、「緊張しますね」と少し慌てたような表情を見せた。

 山本さんは「にぎやかなのが好きなタイプなのでしょうね。偉ぶらず、みんなから『ムネ』と親しまれています」と目を細める。

 18年にドラフト1位でヤクルトに入団した村上選手は、22年に56本塁打を放ってセ・リーグで史上最年少の3冠王に輝いた。この年に熊本県民栄誉賞を受賞し、名実ともに熊本の誇りとなった。山本さんは「努力の積み重ねが彼の原点だと思うし、継続する力があったからこそ開花したのだろう。彼なら必ず結果を残してくれると信じている」と期待した。

 九州学院野球部の平井誠也監督(53)は村上選手が部員だった3年間、部長として指導した。「ムネはとにかく負けず嫌いでストイックに練習をしていた。ここ(メジャー入団)が夢見たスタート地点だと思うので、けがに気をつけてムネらしく頑張ってほしい」とエールを送った。

 熊本県の木村敬知事は記者会見で「大変うれしく、県民の誇り。大リーグという大きな舞台でこれまで以上の活躍を期待している」と語った。【野呂賢治、山口桂子、中里顕】

毎日新聞

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