映画監督の榊英雄被告に懲役10年求刑 出演予定の女性に準強姦の罪

2025/12/23 10:36 

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 自身が監督を務める作品に出演が決まっていた複数の女性に監督の立場を利用して性的暴行を加えたとして、準強姦(ごうかん)罪に問われた映画監督の榊英雄被告(55)に対し、検察側は23日、東京地裁(宮田祥次裁判長)で開かれた公判で懲役10年を求刑した。榊被告は公判で「立場を利用したことはなく、性的行為には同意があった」などとして無罪を主張している。

 起訴状によると、榊被告は2015年3月~16年9月、東京都港区の事務所や渋谷区のホテルで、当時20代だった複数の女性に性的暴行を加えたとされる。

 検察側は24年5月の初公判で、榊被告はスタッフらが事務所を出た後に女性を呼び止めるなどし、カメラを回して演技指導を装うなどしていたと指摘。被害者は配役に権限のある被告から役をもらえなくなることを危惧し、逆らうことができなくなったと主張した。

 榊被告は、東京国際映画祭のコンペティション部門最高賞にノミネートされた「捨てがたき人々」(14年公開)などを手がけた。【安達恒太郎】

毎日新聞

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