地震被災者を励まし、豪雨で亡くなった姉 石川・能登で県の追悼式

2026/01/01 16:14 

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 最大震度7を観測し、災害関連死含めて698人が犠牲になった2024年元日の能登半島地震から1日で2年を迎えた。石川県はこの日、地震と同年9月の豪雨の追悼式を輪島市の日本航空学園能登空港キャンパスで開催した。多くの遺族が出席し、地震発生時刻の午後4時10分に黙とうをささげた。

 遺族代表として追悼の言葉を述べた輪島市町野町の中山真(しん)さん(29)は地震で自宅が全壊。豪雨で姉美紀さん(当時31歳)を失った。「避難所で周りを明るく励ます太陽のような存在だった姉。その別れは、私たち家族から光を奪い去り、深い悲しみと絶望にうちひしがれた」と心境を述べた。その上で、自身が25年7月から生活情報などを伝える地元の災害FM「まちのラジオ」のパーソナリティーを務めていることに触れ、「大切な人を亡くした悲しみを抱える方に『あなたと一緒に乗り越えます』と寄り添いたい。ラジオを続けることが姉への弔いであり、地域の皆さんへの恩返しである」と語った。

 馳浩知事は式典の主催者として、「能登の皆様と創造的復興への歩みを着実に前進させる」と述べた。

 追悼式には、地震発生当時の首相だった岸田文雄衆院議員や、赤間二郎防災担当相が参列した。

 地震の死者は、土砂崩れや建物倒壊による直接死が228人。さらに、道路網が寸断されて病院搬送が遅れるなどした影響で亡くなった関連死は石川県456人、富山県8人、新潟県6人が認定され、現在も審査が続く。

 地震の犠牲者とは別に、24年9月21日の豪雨では、石川県で関連死4人を含む20人が亡くなった。追悼式は25年に続き、地震と豪雨双方の犠牲者を悼む形で営まれた。【衛藤達生、竹中拓実】

毎日新聞

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