「妹の骨は…」広島原爆で301人犠牲 高等女学校の被害伝える企画展

2026/03/01 16:28 

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 生徒と教職員合わせて301人が原爆の犠牲になった広島県立広島第一高等女学校(現・県立広島皆実高)の被害状況や家族らの苦悩を伝える企画展「受け継ぎ、語り継ぐ 原爆と第一県女」が1日、国立広島原爆死没者追悼平和祈念館(広島市中区)で始まった。写真や手記などの資料は生徒の最期を想像させ、現在も続く継承の取り組みも紹介している。2027年2月28日まで、入場無料。

 同校は爆心地から800メートル付近で動員作業中だった1年生223人が全滅するなど、犠牲が大きかった学校の一つ。会場では犠牲者や生き残った生徒の写真に添えて、生徒自身や家族らの手記を紹介。戦時中に付けていた生徒の校章、蚊を防ぐために屋外で使われた野戦蚊帳、被爆1年後に生徒が作った新聞もパネル展示している。

 祈念館が所蔵する手書きの体験記2点も展示し、このうち松原和子さん(当時13歳)は「市内の燃えさかる火を茫然(ぼうぜん)と眺め家族の無事を祈るのみでした」「妹の骨は父と私とで家の跡を必死にさがしましたが、とうとう見つかりませんでした」などと記している。

 大阪府から訪れていた桐浴(きりさこ)真紀子さん(52)は「未来ある子どもたちの多くの命が奪われたことを知り、つらい気持ちになった。同じ過ちを繰り返さないために、一日でも早く戦争のない平和な世の中になってほしい」と涙を流した。【井村陸】

毎日新聞

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