福島知事の東日本大震災式辞、一部が報道と酷似 県「参考にした」

2026/03/10 08:00 

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 福島県主催で毎年3月11日に開かれる東日本大震災の追悼復興祈念式で、内堀雅雄知事が読み上げる式辞の一部が過去に新聞やテレビで報じられた被災者の発言や情景描写の表現と酷似している。県は取材に「報道を参考にした」とするが、被災者や報道機関への事前連絡はなく、引用元も示していない。

 酷似しているのは2023~25年の式辞。知事本人が視察していないのに、その場で話を聞いたかのような言い回しが目立ち、被災者や識者は「誤解を招く表現だ」「自分の言葉で語ってほしい」と指摘する。

 24年の式辞は、東京電力福島第1原発の立地する福島県大熊町で事故後初めて町内で開催された前年秋の町民参加の運動会を紹介。知事は視察していないが、次のように盛り込んだ。

 「私が最も希望を感じたのは、運動会で住民の皆さんと共に汗を流した女の子が、満面の笑みで語ってくれた、この言葉でした。『地域の人たちとどんな時でも助け合えるようになりたい』」

 運動会当日、NHKが報じたローカルニュースでは、女子生徒が「地域の人とどんな時でも助け合えるようになりたいです」とインタビューに答えており、式辞の文言と酷似していた。【尾崎修二】

毎日新聞

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