長崎・医療ヘリ事故の機長「空中分解恐れ不時着水」 運輸安全委

2026/03/26 18:16 

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 長崎県・壱岐島沖で2025年4月に医療搬送用ヘリコプターが転覆して6人が死傷した事故で、国の運輸安全委員会は26日、原因調査の経過報告を公表した。機長が聞き取りに対し、機体後方から異音と振動が発生したため、空中分解する恐れを考え不時着水したと説明していることが明らかになった。運輸安全委は引き続き事故原因の解明を進める。

 経過報告などによると、ヘリは4月6日午後1時半、機長と整備士、福岡和白病院(福岡市東区)の医師と看護師、患者と付き添いの家族の計6人を乗せ、対馬空港(長崎県対馬市)から和白病院に向け離陸。約15分後に機体後方から数秒ほど異音と振動が発生し、機長は空中分解する恐れがあるとして、緊急用フロート(浮き具)を作動させ不時着水した。その際、機体は横転し、ほとんどが水没。機長と整備士が操縦席前方の破損した窓から、看護師が後部ドアから脱出したが、患者と家族、医師の3人が機内で死亡した。

 運輸安全委のこれまでの調査では、尾翼の「テールローター(後部回転翼)」を制御する部品(コントロール・ロッド)が破断していたことが判明している。

 一方、ヘリ運航会社のエス・ジー・シー佐賀航空(佐賀市)は26日、同社ホームページに事故の中間報告を掲載。飛行状態を記録する装置の導入や、救命胴衣を装着した状態で運航することなど新たな安全対策を報告した。【田崎春菜】

毎日新聞

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