「同僚からパワハラ」 自殺した女性教諭の遺族、宮城県を提訴

2026/04/13 18:14 

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 宮城県立高に勤めていた当時30代の女性教諭が自殺したのは、同僚の男性教諭からパワハラを受けたためだったとして、女性教諭の両親が13日、県に約1億円の損害賠償を求める訴訟を仙台地裁に起こした。両親側は「男性教諭は優越的地位を背景に、女性教諭の人格・尊厳を害し、校長らは必要な対応を怠った」と訴えている。

 訴状によると、当時50代の男性教諭は2020年3月ごろから、女性教諭に対して他の教諭の面前で業務上の問題を攻撃的な口調で指摘。「これから仕事は一切お願いしません。先生の仕事の後始末をするのはもうたくさんです」と書いた手紙を机の上に置くなど、パワハラを繰り返したという。女性教諭は20年10月にうつ病になり、自ら命を絶った。

 両親側は、当時の校長や教頭がこうした状況を認識していたにもかかわらず、女性教諭の負担を軽減する具体的な対応をしておらず、注意義務違反に当たるとした。

 女性教諭の自殺を巡っては、22年10月に公務災害だと認定された。県教委は24年2月、男性教諭を停職3カ月の懲戒処分とし、25年7月に男性教諭のパワハラや、男性教諭を十分に指導しなかった校長らの過失を認める検証報告書を公表した。

 両親はこの日、仙台市内で記者会見を開き、「娘は教職を天職のように思っていた」と振り返った。その上で、県教委の報告書の内容は不十分だとし、「真実が明らかにならなければ、娘の尊厳は傷ついたままだ」と強調した。弁護団の長沼拓弁護士は「第三者委員会の設置など具体的な再発防止策を実現させたい」と語った。

 県教委は取材に、「訴状をいただいておらず、内容が確認でき次第、対応したい」とした。【遠藤大志】

毎日新聞

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