H3ロケット、6月10日に打ち上げ 昨年の失敗は衛星の台座不具合

2026/04/24 19:09 

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 昨年12月に打ち上げに失敗した国の大型基幹ロケット「H3」について、宇宙航空研究開発機構(JAXA)は24日、補助ブースターを装着しない新形態の試験機を6月10日午前、鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げると発表した。失敗原因は衛星を載せる台座の不具合だった可能性が高いと判断し、対策を施した。

 JAXAは昨年12月22日、H3ロケット8号機を発射したが、搭載した測位衛星「みちびき5号機」が想定より早く分離し、予定の軌道に投入できなかった。台座に製造時から接着不良があり、衛星を保護するカバーを開いた際の衝撃で破損したことが原因とみられる。

 今回は主衛星の代わりに性能を確認するためのダミーのおもりを搭載する。副衛星として民間企業や大学が開発した技術実証衛星など6基を搭載し、地球周回軌道に投入する。温度や衝撃を測るセンサーも取り付け、失敗原因を裏付けるデータを取得する。

 H3の前身となるH2Aはボルトを使って台座のパネルを結合していたが、H3は軽量化とコスト抑制のために接着剤を使っていた。試験機では接着強度を上げる補修を行う。一方で当面の間、実用衛星を搭載して打ち上げる場合は、ボルトで結合する方式にする。

 JAXAは昨年12月以降、飛行データや製造済みの部品などを調査し、原因を究明してきた。文部科学省は、原因と対策をまとめた中間報告書を23日に了承した。

 日本の基幹ロケットは、JAXAが手がける小型のイプシロンも2022年の打ち上げ失敗以降、開発が難航。日本から宇宙へ衛星を輸送する手段が途絶えている。【木許はるみ】

毎日新聞

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