博多駅で夜の車両滞在イベント 人気ライブ相次ぎホテル高騰

2026/04/26 02:21 

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 ホームに停車中の特急列車の車両を活用した夜間滞在型のイベントが25日深夜、博多駅(福岡市博多区)であった。市内ではこの日、人気アーティストによるライブが相次いで開催され、宿泊料金が値上がりして予約が取りにくい状態となっていた。参加したコンサート帰りの人や電車ファンらは26日早朝まで、夢の続きを楽しんでいた。

 福岡市内では24~26日にみずほペイペイドーム福岡でアイドルグループ「嵐」のラストツアーの福岡公演が、25、26の両日にはマリンメッセ福岡で「DREAMS COME TRUE(ドリカム)」の公演が開かれるなど、25日を中心に多くの観客が集まるイベントが集中した。

 JR西日本やJR九州は大勢の利用客を見込み、新幹線や特急列車を増便して対応。中でも、25日は市内のホテルの予約が軒並み埋まり、宿泊料金も高止まりするなどしていた。

 そこで、JR九州は列車内で深夜の特別な時間を過ごしてもらうことを検討。枕や毛布は提供せず、照明を付けたままの「鉄道滞在イベント」とした。

 使用した車両は、博多―武雄温泉間を走る特急「リレーかもめ」などで使用する787系(6両編成)。小学生以上を対象に普通席は1人7800円、グリーン席は最高2万3600円(いずれも軽食付き)で予約を募集したところ、定員125人のうち予約率は50%ほどだった。

 嵐のライブ帰りだという教員、檜山枝美さん(57)=広島市=は「ライブが終わる時間が遅かったし、元々列車好きで夜まで車両に滞在できる機会はないと思って予約した。明日の朝一番で帰ります」、同じく嵐のライブ帰りで熊本県から訪れた60代の姉妹は「これからたくさん感想を話し合いたい」と語った。

 仙台市から訪れた会社員の大脇悠介さん(31)は、週末を使ってJR九州のイベントと友人に会うために福岡に来たといい「今週末はどこの宿も高かった。787系はいろいろな種類の座席があるのと、夜にホームにいられることはないので、駅がどのように眠るのか楽しみ」と話した。

 イベントを開催したJR九州の広報担当者は「深夜の車内をシェアスペースとする新たな鉄道体験の創出としての取り組みだった。今回の利用状況を鑑み今後の実施を検討したい」としている。【諸隈美紗稀、下原知広】

毎日新聞

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