住民「1ミリでも多く降って」 山林火災の大槌町、待望の雨
岩手県大槌町で22日午後に発生した山林火災は6日目となった27日、一定量の雨が出火以来初めて降ったことで火の勢いは弱まった。延焼面積は拡大した一方、住宅地などへの広がりは食い止められている。今後は火の勢いを抑えつつ、消火薬剤の使用や熱源の確認作業などを進める。
町によると、上空からの目視で推定した延焼面積は26日朝は1373ヘクタールだったが、27日朝に1618ヘクタールに拡大した。内訳は吉里吉里地区が約1172ヘクタール、小鎚地区が約446ヘクタール。また新たに地元の消防団員の40代男性が打撲の軽傷を負い、負傷者は計2人になった。避難所は町内や釜石市、山田町に8カ所あるが親戚宅に身を寄せるなどして減少傾向にある。
消火の状況については「24時間態勢で切れ目なく消火任務を遂行している」とし、面積は拡大しているものの、住宅への延焼を食い止めている状態で、設備や車両は足りているとの認識を示した。また27日以降、再燃を防ぐための消火薬剤を散布することを明らかにし、「国内で使用が規制されている物質は含まれず、人体や環境への影響に配慮したものを採用する」としている。
また町は同日、社会福祉協議会に災害ボランティアセンターを設置した。活動はまだ始まっておらず、協議会のホームページで登録を受け付けるとしている。
町内では、待望の雨を喜ぶ住民の声が聞かれた。中心部で土産物店を営む70代の男性は、「1ミリでも多く降って、少しでも早く火が消えてほしい」と願っていた。
◇ウニ漁解禁日を延期
新おおつち漁協は、27日に予定していたウニ漁の解禁日を延期した。大槌町内の山林火災の影響で組合員が避難したり消防団員として活動中だったりして、漁に必要な人手が確保できないという。
養殖ワカメも出荷時期の最中だが、収穫や加工ができなくなっている。漁協職員は「いつ作業が再開できるかわからない」と話した。【工藤哲、奥田伸一】
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