ロケットエンジンの燃焼実験成功 東北大生、経営者有志が製造
福島市の農道空港「ふくしまスカイパーク」(同市大笹生)を航空宇宙産業の実証実験の場に活用する官民連携の「スカイスペースプロジェクト」で、ロケットエンジンの燃焼実験が2日、行われ、見事に成功した。東北大(仙台市)の学生が設計し、福島の経営者有志も協力して製造。プロジェクトは新たな段階に入ることになり、関係者は「これを機に市内の企業の事業展開の可能性を広げたい」と意気込んだ。【錦織祐一】
ふくしまスカイパークは、世界的なエアレースパイロットの室屋義秀さん(53)が活動の拠点としている。室屋さんは航空会社「パスファインダー」を設立して航空技術の研究開発や人材育成などに幅広く取り組んでいる。福島市とは2024年に連携協定を結び、南相馬市など県内に集積する航空宇宙産業との連携も目指して、25年9月にスカイスペースプロジェクトを始めた。
これを機に、経営者有志が「ふくしま創星塾」を結成して勉強会を開催し、市が伴走支援してきた。この中で東北大のロケット製作サークル「FROM THE EARTH」との交流も生まれた。同サークルは2月に宮城県利府町で行った燃焼実験で正常な点火に初めて成功したが、もともと実験場の確保や部品加工に苦労しており、市が実験場としてスカイパークを提案。部品加工は創星塾メンバーの「斎藤工機」(川俣町)が協力した。
この日はスカイパークの駐車場で固体燃料と液体酸化剤を使うハイブリッドロケットエンジンを地上に固定して点火し、燃焼の安定性や推力などのデータ取得を目指した。約70メートル先から点火の手順を進め、ごう音とともに炎が噴射されると「おめでとう!」と歓声が上がった。
サークル代表の東北大3年、玉井航平さん(20)は「部品加工などは自分たちの力だけでは制限があるので、とてもありがたい」。創星塾の中野朗宏さん(39)は「燃焼実験は初めて見るので、細かい工程も確認してどのようなことができるのか検討したい」と話していた。
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