「『普通』でないことが…」 町民死亡でクマ対策に追われる町

2026/05/21 17:36 

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 岩手県西和賀町の山林で20日、ツキノワグマに襲われたとみられる男性の遺体が見つかり、達増拓也知事は21日、山菜採りをできるだけ控えるように呼びかけた。クマによる町民の死亡事案は「記録に残っていない」(町農林課)といい、クマによる被害と確認されれば異例の事態だ。

 同町では21日、内記和彦町長ら幹部約20人で会議を開き、対応を協議。戸締まりや餌となる食べ物を外に放置しないなど、クマを避ける行動を取るように町民に呼びかけることなどを決めた。

 吉田祐康・農林課長は「25年ほどさかのぼったが、町民が亡くなった記録はなかった。『普通』じゃないことが起きてしまった」と話す。

 西和賀町は秋田県との県境にあり、集落の多くが山あいにある。これまではクマの目撃はあっても、適切な対応で大きな被害は避けてきた。吉田課長は「今回の事案でフェーズ(局面)が変わってしまったと認識している。町民の皆さんにはより具体的に身を守る対策を取ってほしい」と話す。

 岩手県警北上署によると、死亡していたのは現場近くに住む男性(85)とみられる。21日夕方の時点では現場付近でのクマの目撃情報はない。【佐藤岳幸】

毎日新聞

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