いじめ認知、横浜市立小で遅れ 事態把握も市教委に一部報告せず
横浜市立小学校で2025年、同じ児童によるいじめと疑われる事案が複数件あり、学校側が当初、事態を把握していたのに大半をいじめとして認知していなかったことが判明した。被害児童の保護者の指摘後に「いじめ重大事態」に認定された事案もあり、学校は対応の遅れを謝罪。保護者は「学校を信用できない」と訴え、第三者による調査を求めている。
◇事態把握も市教委に報告せず
学校側の保護者への説明などによると、25年5~7月、横浜市泉区の市立小で低学年の男児が同級生らと口論するなどのトラブルがあった。男児は同級生の体を押し倒して耳に裂傷を負わせ、首を手で絞めるなどした。針金のようなもので突き刺そうと脅すこともあり、複数の児童がこうした行為の対象になったという。
同級生に危害を加えるような男児の問題行動は計7件あった。学校は、うち2件はいじめの疑いがあるとして8月までに市教育委員会へ報告し、いじめ重大事態に認定された。しかし残り5件は、教員が事態を把握していたものの、市教委に報告されなかった。
被害児童の一人が「学校でいじめが続いている」と保護者に相談し、保護者は8月に学校に確認。学校は5件の事例があったことを認め、10月までに市教委へ報告した。一部は追加でいじめ重大事態に認定された。
◇「第三者組織で調査を」
保護者によると、教員らは当初報告しなかった理由について「加害が一方的ではないと思った」「(加害者と被害者の)言い分に食い違いがあった」などと説明したという。市教委や学校は、一連の対応に不備があったことを認め、対面や書面で保護者に謝罪した。
いじめ防止対策推進法では、いじめが疑われる場合は適切・迅速に対処するよう学校や教員に求めている。保護者は「初期対応や心理的ケアの機会が失われた。学校や市教委との信頼関係も損なっている。公平性・中立性を確保するため、第三者組織で調査してほしい」と話している。
市教委は毎日新聞の取材に「具体的な内容をお伝えするのは難しい」と回答。学校は「個別の件についてはお答えできない」としている。【矢野大輝】
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