猛暑で参加の山車減り…今年は夏祭りを2カ月前倒し 丹波篠山
猛暑のさなかに祭りで人が倒れることは神様も望んでおられぬ――。
兵庫県丹波篠山市で夏の風物詩となっている波々伯部(ほうかべ)神社の例祭「祇園祭」が今年は従来の8月から今月6、7日に前倒しされることになった。稲穂が出始めた田園の中を練り歩く豪華な山車の行列は市のPRポスターに使われた。だが、猛暑が年ごとに勢いを増す中で参加する山車も減っているといい、試行的に実施することにした。
祭りは疫病退散や五穀豊穣(ほうじょう)を願い、16世紀ごろにはあったとされる。2日目の本祭りでは、8地区の山車が約1キロ離れた大歳神社へ向かう渡御があり、丹波篠山の夏を象徴する光景の一つとなっていた。
1989年にそれまでの8月4、5日開催から、8月の最初の土日に変更され、現在まで続いてきた。だが、祭りの担い手が高齢化し減少する中、近年の猛暑が負担に。看護師を待機させるなど対策を取ったが、安全のため、渡御を断念する地区が増え、通常は8基あった山車は2024年は4基、25年は3基と減っていった。
2025年には本祭りの4日前に、隣の丹波市で最高気温が国内で歴代4位の41・2度を記録した。4月からであれば、気温40度以上の「酷暑日」となるレベルだ。
その後、神社などでは祭りの時期の変更を本格的に検討。日付をずらさずに早朝か夕方開催にする案、6月開催、9月開催などの複数の案から、農作業や行事との関係で6月第1週の週末に意見がまとまったという。試行的な変更で、従来祭りを行っていた8月にも宮司らが神事を行う。
近松戝(たから)宮司は「暑い中、倒れてしまう人が出るような行事は、神様も望んでおられなかったはず」と日程変更を前向きに受け止める。氏子総代の向井務さん(75)は「暑さで祭りに出られない人が出てきて、さみしい思いだった。6月も梅雨など新たな課題があるが、できるだけみんなが参加しやすく、続けられる方法を探っていきたい」と話していた。
今年は6日は宵祭りで、午後7時ごろ、提灯の明かりをつけた8基の山車が神社に集まり、宵祭りの儀がある。7日の本祭りでは、午後2時半ごろに渡御に出発する。午後5時20分ごろから3年に1回の「おやまの神事」があり、「胡瓜山」という竹で組んだ山車の上で、「デコノボウ」と呼ばれる人形劇が奉納される。【幸長由子】
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