明日香村、一時は消滅の危機 世界遺産登録「適当」に地元喜び

2026/06/06 07:13 

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 国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界文化遺産として日本が推薦していた「飛鳥・藤原の宮都」(奈良県橿原市、桜井市、明日香村)について、ユネスコの諮問機関「国際記念物遺跡会議」(イコモス、本部・パリ)は登録が適当と勧告した。

 宮殿跡や古墳など計19遺跡のうち、15カ所が所在する明日香村は、人口約5000人と過疎高齢化が進む小さな自治体だ。

 2000年代初めには「平成の大合併」で消滅の危機にあったが、古代史ファンらの支援を受けて当時の人口の10倍近い反対署名が集まった。世界遺産登録が正式決定すれば、今後も村を存続させる切り札になると期待される。

 森川裕一村長は「都市開発されず農村であり続けたからこそ地下遺構が残った。1300年にわたる農村の丁寧な暮らしが遺跡を守ったといえる。この愛すべき村を次世代に引き継ぎたい」と語り、「登録後は一過性の観光ブームでなく、村を愛するファンを世界中につくりたい」と決意を新たにした。

 地域住民らも古墳周辺の清掃活動を行い、観光客を迎えてきた。石舞台古墳の近くに住むボランティアガイドの石田誠克さん(78)は「飛鳥が国際的に評価されてうれしい。村を残す判断をしたことは正しかった」と喜んだ。

 村文化協会事務局長で元中学教師の玉井章進さん(72)は、高松塚古墳で「飛鳥美人」の極彩色壁画を発見した故・網干善教氏から関西大学で考古学を学んだ。「飛鳥を誰よりも愛した先生も泉下で喜んでいるだろう。先生の遺志を継ぎ、子どもたちや来訪者に飛鳥の歴史を伝える活動を続けたい」と力を込めた。【皆木成実】

毎日新聞

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