「ネット上の暴言は社会の隅々に」 差別的中傷と闘う大阪の町議

2026/06/11 12:45 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 交流サイト(SNS)で繰り返し差別的な中傷を受けたとして、トランスジェンダーを公表する大阪府島本町議が、投稿者の50代男性に200万円の慰謝料を求めた訴訟の第1回口頭弁論が10日、大阪地裁(林憲太朗裁判官)であった。町議は「心ない攻撃に自分を保つことすら困難な状況に追い込まれた」と意見陳述した。

 男性側は請求棄却を求めた。

 町議は2025年の町議選で当選した河上りさ氏(43)。男児として出生届が出されたが、05年に性同一性障害特例法に基づき、戸籍上の性別を男性から女性に変更。性別を変更する前も含め、20年以上女性として生きている。

 訴状によると、河上氏は町議選期間中や当選直後の25年3~4月、投稿者の男性からSNS上で、「女を偽装するインチキ議員」「諦めの悪い女装変態男」などと計17件の差別的な投稿をされ、精神的苦痛を受けたとしている。

 河上氏は意見陳述で「生きることや、人間としての存在を否定された気持ちになった。ネット上の暴言は拡散され、社会の隅々に行き渡り、何度も私の元に届けられる。中傷は全ての人に直接関係する問題だと知ってほしい」と訴えた。【林みづき】

毎日新聞

社会

社会一覧>

写真ニュース