高齢ドライバーの「運転技能検査」見直しへ 合格者の事故率高く
運転免許証の更新までに一定の違反をした高齢ドライバーに義務付けている実車試験「運転技能検査」の合格者を追跡調査したところ、無違反だった人より事故率が約2・8倍高かったことが25日、警察庁の分析で判明した。警察庁は運転技能検査が十分に事故防止につながっていないとして、検査内容を見直す方針。
75歳以上の免許更新では、過去3年の信号無視や速度超過など計11類型の違反歴の有無で、手続きが異なる。無違反の人は認知機能検査をパスし、実車指導などの高齢者講習を受けて更新ができるが、違反歴がある人は運転技能検査に合格することが要件となっている。
運転技能検査は認知機能に問題が無くても身体機能の低下が事故原因になることから、2022年に導入された。警察庁は23年5~8月に運転技能検査に合格した5270人を対象に、受検後2年間の事故や違反の状況を追跡調査したところ、81人が83件の事故を起こしていた。10万人当たりの事故件数は1575件で、無違反者の571件より約2・8倍高くなった。交通違反で摘発された割合も無違反者の約1・9倍だった。
83件の事故を違反別にみると、前方や左右の不確認などの安全運転義務違反が最多の53件で、歩行者妨害等10件、一時不停止9件と続いた。
運転技能検査は、指示された速度で走行できるかや、交差点での一時停止、段差に乗り上げた際にアクセルからブレーキペダルに安全に踏みかえられるかなど5項目を減点方式で採点している。25年は対象者が16万5756人で、14万5935人(88%)が合格していた。
警察庁は「運転技能が低下し、事故を起こしやすくなった人が合格している」とみて、運転技能検査の項目や採点方法の見直しを検討する。学識経験者や自動車教習所関係者ら8人の有識者会議を設置し、8月をめどに報告書をとりまとめる。【深津誠】
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