運転前に「猫チェック」を 梅雨の雨避けボンネットに侵入相次ぐ
繁殖期の春に生まれた子猫が、車のボンネット内に入り込む事案が相次いでいる。梅雨の雨を避けようとしているとみられ、例年、この時期に発生する傾向がある。日本自動車連盟(JAF)は運転前にボンネットをたたくなどの「猫チェック」を呼び掛けている。
「車から猫の鳴き声がするのに、姿が見えないんです」
6月上旬の朝。JAFの指令センターに、長崎市内の40代女性から電話があった。女性が車を運転し勤務先に着いた時だった。
JAF長崎支部の浜崎浩二さん(56)が駆けつけ、女性の車をたたくと、中からか細い鳴き声が聞こえた。ボンネットを開けると、ライト付近の幅約5センチの隙間(すきま)から、しっぽが見えた。中は狭く、身動きが取りづらいようだ。前輪付近をたたくと、子猫が体の向きを変えたので顔が見えた。
浜崎さんが「ニャン」と鳴きまねすると、子猫は少し安心したようで、そこからはい出てきた。体長約20センチの子猫を「救出」した。
子猫は、女性の自宅で車のボンネット内に入り込み、勤務先までついてきてしまったようだ。浜崎さんは「連れ帰って放し、親猫の元に返してあげて」と女性に声をかけた。
浜崎さんによると、車種によるが、車両の底には10センチ程度の隙間がある。大人の猫は無理だが、子猫は入り込むことがある。内部に発電機などを動かすためのベルトなどがあり、エンジンをかけると子猫が巻き込まれて死んでしまうケースもあるという。
このため呼び掛けているのが「猫チェック」だ。エンジンを掛ける前にボンネットを優しくたたき、鳴き声がしないか耳を澄ます。車を置いている場所の近くで猫をよく見かけたり、しばらく動かしていない車を運転したりする場合は、特に注意が必要という。
JAFの担当者は「ボンネットを定期的に開けて確認してほしい」と話す。予防策としては、猫の毛が部品に付いていたら猫よけスプレーの使用が有効という。
JAFによると、2025年6月は全国で402件、長崎県内では2日に1件に当たる15件の猫の救出があった。【添谷尚希】
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