成田空港拡張へ 用地の「強制収用」手続き開始で地元も合意

2026/07/10 15:26 

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 成田空港(千葉県)のC滑走路新設に必要な用地の買収が難航する中、成田国際空港会社(NAA)は10日、土地収用法に基づく強制的な用地取得の手続きを開始すると表明した。国と千葉県、周辺9市町との4者協議会に諮り、同意を得た。「第2の開港」と呼ばれる空港拡張事業が大きく前進する。

 NAAによると、6月末時点で必要な用地の10・4%が未買収で、当初予定していたC滑走路(3500メートル)の2029年3月の供用開始を断念した。NAAによると、補償内容や事業自体に対する地権者の理解を得られない▽遺産分割協議が難航して用地交渉が進まない――ことなどが要因という。

 土地収用法は、任意の交渉で公共事業用地の確保が難しい場合、事業主体が土地を強制収用する手続きを規定。成田空港の場合、国が事業遂行能力や公益性などを踏まえて事業認定し、千葉県収用委員会が個別の土地について裁決を行う。

 NAAは今秋にも、最初の手続きとなる事業認定を国土交通相に申請する。対象範囲については「滑走路本体や誘導路など必要最小限」にとどめる方向で調整している。

 成田空港を巡っては、開港前も用地買収が難航し、2回の行政代執行によって用地が強制収用された経緯がある。当時「成田闘争」と呼ばれる激しい建設反対運動を招いた反省から「成田で強制収用はタブー」となり、空港側は1990年代以降、事実上封印。今回の4者合意は転換点となる。【合田月美】

毎日新聞

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