「これほどまでとは…」 福井、大雨で22河川氾濫 病院も浸水

2026/08/30 19:31 

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 ここまでひどいとは思っていなかった――。29日から30日にかけて記録的な大雨に見舞われた福井県では、あちこちで河川が氾濫し、市街地や集落も広範囲で冠水した。道路には立ち往生した車が放置され、田んぼやビニールハウスも被害を受けた。住民らは、床上・床下浸水した自宅の後片付けなどに追われ、疲れた表情をみせた。

 福井市稲多元町では、九頭竜川と支流の芳野川の合流地点付近であふれた水で住宅街が冠水した。29日夜から、県職員らが芳野川の水をポンプを使って九頭竜川に排出する作業を行っていたが、防ぎきれなかった。そばに住む女性(79)は「昨夜、上流のダムから放流する合図のサイレンが鳴り、そこからなかなか眠れなかった」と話し、水が一向に引かない様子を心配そうに見つめた。

 県北部の坂井市でも広範囲に被害が及び、国道8号も冠水で一部通行止めになった。

 丸岡地区で自宅周辺の後片付けに追われていた男性(79)は「60年近く住んでいるが初めての経験。田島川や用水路から水があふれ街全体がつかった」と驚いた様子。近くに住む木本宏子さん(86)も「戦後間もない頃の福井地震以来の大きな災害。朝、目が覚めると既に玄関の中まで水が入ってきていた。この辺は高齢者ばかりなのでこれからが大変だ」と途方に暮れた。自宅周辺が膝上まで冠水したという男子中学生は「いま文化祭の準備をしている。通学できるのか、文化祭が開催できるのか心配だ」と顔を曇らせた。

 ◇22河川氾濫、病院や施設も浸水

 福井県のまとめによると、30日午後5時現在、22河川で氾濫が確認されたほか、土砂崩れや冠水などで37路線が通行止めとなった。複数の病院や高齢者施設なども浸水被害を受け、8市町の避難所に最大約600人が避難した。

 県内にレベル5大雨特別警報が出されたことを受け、県や各自治体は災害対策本部を設置。石田嵩人知事は災害対策本部会議で、迅速な被害状況の把握や県民への情報提供を指示した。【萱原健一、中尾卓英】

毎日新聞

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