東京在住の被爆者 「たる募金」で「原爆の図」の丸木美術館支援

2026/09/27 13:07 

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 原爆の惨禍を描いた「原爆の図」で知られる美術館の再オープンを支援しよう――。

 東京都江戸川区在住の広島・長崎の被爆者100人以上でつくる市民団体「親江会」は10月3、4日、休館中の原爆の図丸木美術館(埼玉県東松山市)への募金活動を行う。

 会長の山本宏さん(88)は「ミスター赤ヘル」で知られる山本浩二氏の実兄で、プロ野球・広島カープのかつての経営危機を市民が支えた「たる募金」にちなみ、イベント会場に酒だるを設置して支援を呼びかける予定だ。

 ◇開館60年の再オープン危ぶまれ

 親江会は1966年から、江戸川区内の小学校で被爆体験を伝えたり、原爆犠牲者追悼式に参加したりする活動を行っている。

 同美術館所蔵の原爆の図を描いた丸木位里・俊夫妻とは生前、区内の追悼碑の絵を描いてもらった縁があり、同会が昨年8月に主催した「原爆展」では、美術館から借りた原爆の図の実物大複製画を複数展示。6000人の来場者を集めた。

 丸木美術館は昨年から改修工事に入ったが、物価高による工事費高騰などに直面し、開館60年となる2027年の再オープンが危ぶまれている。

 事態を知った親江会のメンバーが、募金活動を発案。かつて広島カープを救った事例にちなみ、都内の酒蔵から急きょ、酒だるを取り寄せた。

 7歳の時に広島で被爆した山本会長は「じっくり見ようにも、目を背けたくなる作品。だからこそ、より多くの人や子供たちに見てもらえるよう、丸木美術館を支援したい」と、被爆者としての思いを語る。

 募金活動は、江戸川区船堀4のタワーホール船堀(都営地下鉄新宿線船堀駅から徒歩1分)で開かれるイベント「戦争展」の会場内で行われる。

 高さ1.8メートル、幅7.2メートルの原爆の図の複製画の一部や、慰霊碑の絵の原画などが展示され、期間中、丸木美術館の学芸員も来場する予定だ。

 イベントでは被爆2世の落語家・古今亭菊太楼さんの落語会や、区内の中高生が、80歳代の被爆者と語り合うトーク会などもある。入場無料。【寺田剛】

毎日新聞

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