クマ対策「鬼門」の10月到来 専門家に聞く今年の出没見通し

2026/10/01 07:00 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 クマ対策で「鬼門」となる10月が到来した。春先から市街地へのクマ出没が相次いだ今年度だが、10月に入り、どのような動きを見せるのか。専門家に見通しを聞いた。

 昨年度の全国のクマによる人身被害は4~8月は20人以下で推移した。だが9月は39人、10月は89人、11月は33人と跳ね上がっている。

 このうちの死者も、4、5月は0人、6、8、11月は1人、7月が3人なのに対して、10月が7人と突出している。

 クマの生態に詳しい福島大の望月翔太准教授(野生動物管理学)は「昨年ほど市街地に出没することはないだろう」と指摘する。

 カギを握るのは、山中にあり、クマの餌となるブナの実だという。

 昨秋は、東北森林管理局(秋田市)が管轄する青森、岩手、宮城、秋田、山形の5県とも「大凶作」だった。このため、クマがブナの実にありつけなくなり、人里に出てきた可能性がある。

 一方、今年は岩手、宮城、秋田、山形の4県は「豊作」で、青森は「並作」と予測されている。

 望月准教授は「しっかり山に餌があれば山の中で食べてくれる」と解説する。

 ただ、油断は禁物だという。

 近年、人里に慣れたクマは増えており、山に餌があっても、人里に出てくるクマはいると考えられるためだ。

 望月准教授は「クマの出没情報に注意を払い、クマ鈴やラジオ、クマ撃退スプレーなどを携行することが重要だ」と話した。【山中宏之】

毎日新聞

社会

社会一覧>