中央大・園木大斗 卒業延ばして箱根駅伝初出場、父との「夢と約束」
第101回東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝)は2日、東京・大手町―神奈川・箱根町の往路5区間107・5キロに21チーム(オープン参加の関東学生連合を含む)が参加して行われた。往路2位に入った中央大の5区を走った園木大斗選手(4年)は卒業を1年延ばして、念願の箱根初出場を果たした。父哲郎さんは中大が優勝した1996年の第72回大会に主務を務めていた。レース後の園木選手の主な談話は次の通り。【牧野大輔】
◇「1年残って箱根を目指さないか」
<青山学院大に逆転を許しました>
往路優勝したかったです。でも、チームとしては、これまでの結果を踏まえて「シードを守る」というレースプランでもあったので、青学さんには最後抜かれましたけど、他のチームに先行できたというのはびっくりですね。
追ってくるのが、青学の若林(宏樹)君で、一番脅威だというのは分かっていました。
「逃げなきゃ」という思いから焦りが出てしまいました。5~6キロぐらいできつくなってきて、9キロで追いつかれたときも全く対応できませんでした。
その中でも自分の持てる力は発揮して、走りきることはできたと思います。
<1年卒業を延ばしたことで箱根駅伝に出場できました>
監督から「もう1年残って箱根を目指さないか」と言われて決心しました。「これしか無いな」と思いました。自分だけが5年目でも、下級生がみんな良い人で一番楽しい、過ぎるのが早い1年間でした。
9月に左膝をけがして、下りや平地では痛みがあり、しっかり走れるのが上りだったんです。そこからラストチャンスは「上り(5区)しかない」とずっと練習してきました。
最初は「残っているのに何やっているんだ」とも思ったりもして……。でも(山上りの5区を任され)結果的にけががチャンスになりました。
<父の哲郎さんは駅伝部主務で箱根を走ることはありませんでした>
自分にとっての箱根駅伝とは「夢と約束」です。
幼い頃から走るのが夢であり、(父の分まで箱根を走るという)約束も果たせましたが、走るだけが箱根駅伝ではないので、そういった意味では悔いも残っていますね。
もう箱根駅伝でのリベンジは果たせないので、次の舞台でまた目標を見つけていきたいです。
<3日の復路で優勝も視野に入っています>
復路にも強い選手がそろっています。きっと爆走してくれると期待してますし、まだまだ望みはあると思っています。
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