◇○楽天６－２ソフトバンク●（１６日・みずほペイ）

　楽天のドラフト１位ルーキーの宗山塁のバットから待望のプロ初アーチが飛び出した。期待の新星は「良いスイングができた結果。本塁打になってよかった」と喜んだ。

　両チーム無得点の三回、先頭で打席に入った。ソフトバンク・上沢直之の高めに浮いてきた変化球を捉えて引っ張ると、打球は大きなアーチを描いて右翼席へ。今季のルーキーで本塁打一番乗りになり、「自分より（安打を）打っている選手もいるので、ホームランくらいは１番になりたいと思っていた」と初々しく話した。

　明大出身の宗山は遊撃手としての守備力などが評価され、昨秋のドラフトで５球団が競合した。抽選の末に楽天への入団が決まると、開幕戦から先発メンバーに名を連ね、ここまで全試合に出場。攻守でチームに貢献してきた。

　本塁打を放った宗山を笑顔で出迎えた三木肇監督は「プロ１年目のシーズンなので、コンディションなど注意しながら、さまざまな経験をしてもらっている段階。今日は１番でチームに勢いをつけてくれた」とたたえた。

　最下位の楽天だが、同率３位のソフトバンクなど３チームとは０・５ゲーム差。宗山の記念の一発が、苦しむチームの浮上へのきっかけとなるか。【林大樹】