首位キープの鹿島 強さを支える堅守で4試合連続完封 サッカーJ1

2025/05/06 19:58 

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 ◇○鹿島アントラーズ1―0アビスパ福岡●(6日・ベスト電器スタジアム)

 数字上、鹿島が福岡に許したシュートは8本。派手なセーブにスタジアムが沸いたわけでも、決定機を阻止したわけでもない。GK早川友基が「ボールが来ないに越したことはない」と笑うほど、危険な場面すらない。リーグ最多得点の攻撃陣にフォーカスが当たる今季、4試合連続完封の堅守も鹿島の強さを支えている。

 今季就任した鬼木達監督のもと、前線からの連動したプレスをこの日も徹底した。福岡の選手がボールを持てば、相手に考える余地を与えない。瞬時に相手に向かってミスを誘い、ボールを回収する。「自分たちが行かなければ、(福岡が)うまくつないでくるところもあった」とDF植田直通は振り返る。

 前半43分、FWレオセアラが相手DFの背後へ抜け出そうとして、倒されて得たPKで先制。試合終盤はパワープレーに出る相手に、植田や今季初先発の金太炫(キム・テヒョン)ら最終ラインがはね返し、もぎ取った1点を最後まで守り切った。

 5連勝でしっかりと首位をキープしたが、「1―0で満足せず、2点目を取りにいかないといけない。1点を取って守ればいいという感情になりたくない」と植田が言えば、鬼木監督も「目指すサッカーはもう一つ取りにいきたい」。

 「常勝軍団」。2018年のアジア王者を最後にタイトルから遠ざかるクラブに、常にのしかかってきた言葉だ。選手たちのマインドも試合結果も、この言葉に似合うシーズンとなりそうだ。【丹下友紀子】

毎日新聞

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