関空-韓国便が好調 唯一の日本勢・ピーチも金浦線を新規就航

2025/05/06 10:53 

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 関西国際空港と韓国を結ぶ路線が好調で、7月の計画便数は週377便と過去最高になる。ただ、運航する航空会社は韓国勢が10社中9社と圧倒的なシェアを占める(共同運航を除く)。日本勢唯一のピーチ・アビエーションは、好調のソウル・仁川線に加え、4月10日にソウル・金浦線を新規就航した。激しい競争の中、ピーチは「観光に加え、仕事で行く人にも利用してもらえる」と期待する。【中村宰和】

 「もっと身近になりソウル」と書かれたボードを持ち、ピーチのスタッフらが新規就航記念の式典で旅客にアピールした。金浦空港はソウル中心部まで鉄道で約25分とアクセスが良く、これまで利用が多くなかったビジネス客も使いやすくなるとPRする。

 初便には181人が搭乗し、ほぼ満席だった。韓国を20回以上旅行している兵庫県西宮市のパート従業員、脇田小百合さん(60)は「金浦空港に到着してから市内まで早く行けるのがメリット。現地で時間を有効に使える」と話した。豊中市の大学生、牧原希実さん(22)は2泊3日で友人と2人で旅行。「記念すべき初便に乗れるのは光栄。おいしい食事を楽しむ」と笑顔を見せた。

 関空を運営する関西エアポートによると、関空と韓国を結ぶ路線の2024年度の旅客数は前年度比8%増の705万人と方面別のトップで、国際線全体の4分の1以上を占める。日韓10社が就航し、ソウル(仁川、金浦)と大邱、済州、釜山、清州の5都市と結ぶ。

 韓国勢の9社は、大韓航空・週42便▽アシアナ航空・週41便▽チェジュ航空・週56便▽エアプサン・週42便▽イースター航空・週21便▽ジンエアー・週49便▽ティーウェイ航空・週56便▽エアソウル・週21便▽エアロK・週14便――。

 ピーチは仁川路線(週28便)と金浦路線(週7便)で週35便だが便数全体の1割に満たない。遠藤哲・常務執行役員は韓国路線について「お手ごろな(運賃で)提供をして、定時性を高めるなど品質を上げていく。予約サイトも使いやすくした。関空から運航する日本の航空会社はピーチだけなので、日本らしさを加えていく」と話した。予約は好調で、8月26日から金浦路線を増便して週14便にする。

毎日新聞

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