◇陸上・木南記念（１１日・ヤンマースタジアム長居）

　◇女子８００メートル　久保凜（東大阪大敬愛高）２分２秒２９＝２位

　しゃがみ込んで涙を流した。女子８００メートルで１分５９秒９３の日本記録を持つ久保凜は２分２秒２９で２位となった。大会新記録ではあったが、不満だった。

　タイムレースの８００メートルで、１周目を５８秒ほどで入った。タイム的には良かったが、体は悪い反応を起こした。２周目のバックストレートでオーストラリアの選手に抜かれ、終盤の伸びがなかった。

　「２周目に入ったぐらいから足の感覚が（３日の）静岡（国際）の時と違ってすごく重く感じた。調子は上がってきて、走ってみて、え？と思うところはあった」

　リラックスして走れなかったことや風の影響もあり、タイムは伸びず。目標にしていた今年９月に東京で開催される世界選手権の参加標準記録１分５９秒００には届かなかった。

　久保はミックスゾーン付近で体育座りをしながらうつむき、涙を流した。その理由を聞かれ、「今回で標準を切ろうと思ったがタイム的にも走りも満足いかなくて、地元の大阪でたくさん応援にも来てくれたのに情けなかった」と明かした。

　１７歳の中距離界のホープは、自らにプレッシャーをかけ過ぎることなく、「え？」という経験を糧にしたい。【荻野公一】