13日から全日本クラブ野球選手権 初陣に燃える愛媛・イワキテック

2025/09/12 07:15 

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 四国では初の開催となる社会人野球の第49回全日本クラブ野球選手権(毎日新聞社、日本野球連盟主催)が13日、松山市の坊っちゃんスタジアムなど愛媛県内の3会場で始まる。中国・四国代表の松山フェニックス(愛媛)が2大会連続8回目の出場となるほか、今回から新設された開催地区枠(四国)でイワキテック(愛媛)が全国16代表の一角を占める。イワキテックに初陣への意気込みを聞いた。

 愛媛県唯一の離島自治体・上島(かみじま)町に本社を置く企業「イワキテック」が2024年10月に結成したクラブチーム。造船が盛んな地区にある同社は船体を形作る鉄製ブロックの製造が主体で、「離島から全国大会出場」を合言葉に人材確保に乗り出してきた。

 社会人野球の最高峰・都市対抗野球の四国地区2次予選(7月)で、イワキテックは前年の代表・四国銀行(高知市)を4―1で降して代表決定戦に進んだが、JR四国(高松市)に0―6で敗れて代表を逃し、力の差をかみしめた。

 イワキテック捕手の吉尾竜一主将(25)はJR四国の補強選手として本大会へ。故障もあって出場はかなわなかったが、味わったことのない緊張感をブルペンでも感じることができた。相手は大会準優勝の三菱自動車岡崎(愛知県岡崎市)。「まったくすきのないバッテリー。1球に対する気迫はすごい」。身の引き締まる大舞台。次はチーム全員で踏みたいと思った。

 選手、スタッフらが上島町を歩くと、「今、どんな感じや」「誰の調子がいいんや」と、次々に声をかけられる。小野耀平監督(31)は「ありがたいこと。一つでも多く勝てるよう、すべてのプレーを大事にしたい」と心に期している。

 大会はクラブ登録チームの日本一を目指して13日から4日間、坊っちゃんスタジアム、マドンナスタジアム(松山市)と今治市営球場(愛媛県今治市)であり、優勝チームは10月28日に開幕する第50回日本選手権の出場権を得る。【松倉展人】

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