裏のマラソン?激化する厚底シューズ 東京世界陸上で目立ったのは?
東京で34年ぶりに開催中の陸上世界選手権は14、15の両日に男女マラソンが行われ、選手の足元にも視線が注がれた。
◇ナイキ1強から始まった歴史
世界各国の出場選手の多くが着用しているのは、高反発の厚底シューズだ。近年、シューズの着用率を巡って、各メーカーの開発競争が激化している。
当初は、ナイキの「1強」だった。2016年のリオデジャネイロ・オリンピックでナイキの厚底シューズの試作品を履いた選手が男女マラソンで計5個のメダルを獲得し、トップ選手に広まった。
19年9月の東京五輪代表選考会マラソングランドチャンピオンシップでは、多くの選手がナイキのピンク色の厚底シューズを履き、一般ランナーやファンにも知れ渡った。
◇日本メーカーの巻き返し
しかし、ここ数年は、他メーカーが巻き返しを図っている。
今回の世界選手権で存在感を示したのが、国内大手のアシックスだ。
関係者によると、14日の女子マラソンでは出場選手の3分の1程度が着用。15日の男子マラソンでも3割超の選手が履いていた。
強豪ケニアなど各国に愛用する選手がいて、アシックスの明るい赤を基調としたカラーのシューズが目立った。
女子マラソンで7位入賞を果たした小林香菜選手(大塚製薬)、男子マラソンで日本勢トップの11位だった近藤亮太選手(三菱重工)も着用した。
アシックスが厚底シューズの開発に本格的に取り組んだのは、ここ5年ほど。きっかけは、箱根駅伝での「屈辱」だった。
17年の箱根駅伝では出場選手の中でアシックスの着用率が最も高かった。しかし、その後、ナイキの厚底シューズを選ぶ選手が増え、21年にはアシックスを履く選手はゼロになった。
再びトップを目指すためにアシックスが社を挙げて取り組んだ企画の名は「Cプロジェクト」。「C」は「頂上」を意味する。
◇素材は同じでも知恵で勝負
靴底に反発性を高めるカーボンファイバー(炭素繊維)のプレートを入れているのはナイキと同じだが、アシックスは歩数を多く刻むピッチ走法、歩幅を大きくするストライド走法それぞれに合わせた種類のシューズを作っている。
箱根駅伝など国内レースでアシックスを選ぶ選手の数が徐々に回復傾向にある中、海外展開も奏功して今回の世界選手権の高い着用率につながった。
「Cプロジェクト」の竹村周平部長は「感慨深いものがあるし、(世界でも)戦える状態になってきた」と手応えを語った。【岩壁峻】
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