男子200m準決勝 鵜沢飛羽「負けを認めるしかない」 世界陸上

2025/09/18 23:12 

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 ◇陸上世界選手権(18日、東京・国立競技場)

 ◇男子200メートル準決勝1組6着(20秒23)=鵜沢飛羽(JAL)

 カーブを抜けてからは、完全に力負けだった。

 男子200メートルでパリ・オリンピック銀メダルのケネス・ベドナレク(米国)は余力を残して1着だったのに対し、鵜沢飛羽は必死に食らいつきながら6着でフィニッシュした。

 「今の全力を出せた。それでダメなら、負けを認めるしかない」

 完敗をあっさりと認めた。

 大会第4、5日とやや空席があった国立競技場は第6日(18日)に再び午後のセッションのチケットが完売した。

 「日本は球技に比べると(陸上の人気が)高くないのかな、と感じていて……」

 胸に寂しさが去来していたが、国内の多くのファンが詰めかける今回の世界選手権ですっかり払拭(ふっしょく)された。

 しかし、肝心の走りでは世界の壁にはね返された。

 今季は20秒1台をコンスタントにマーク。国際大会での上位入賞も視野に入れていたが、今大会は蓋(ふた)を開けてみれば、海外勢は予選から19秒台を連発。準決勝も、タイムで拾われて決勝に進んだ8番目の選手で19秒98だった。

 末続慎吾が2003年にマークして以降20年以上破られていない日本記録(20秒03)でもかなわない事実を突きつけられ、「19秒台を出さないと無理」と思い知らされた。

 第8日(20日)が予選の男子400メートルリレーでは主軸として期待される。

 「やる気、すごいので」

 失意にくれていないのが、救いだった。【岩壁峻】

毎日新聞

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