情けなくても楽しくなくても J1首位奪還の鹿島が見せた耐久力

2025/09/20 22:48 

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 ◇○鹿島アントラーズ1―0浦和レッズ●(20日・埼玉スタジアム)

 4シーズンにわたるつばぜり合いに終止符を打った鹿島が、首位に浮上した。

 2022年以降のリーグ戦で7試合連続で引き分けていた両者。立ち上がりは浦和に攻められ続けた鹿島だが、前半14分、相手が一息入れるように後方でパスを回した消極性に付け入るように、FW鈴木優磨が最前線でプレスをかける。これが浦和のGK西川周作のミスキックを誘い、こぼれ球を拾った鈴木が自ら左足で相手ゴールへねじ込んだ。

 決定機の数をはじめ、試合は浦和に支配され続けた。鈴木が試合後に「勝ち点3は取れたけど、情けないゲーム。これでは優勝できない」と評したように、逆の結果で終わってもおかしくなかった。

 だが、鹿島が突き抜けていたのは耐久力だ。GK早川友基のビッグセーブなど、体を張った守備を90分間貫き、わずかな勝ち筋を見つけ出した。

 鹿島の鬼木達監督は「苦しいゲームで選手たちは楽しかったかどうか分からないが、自分たちらしく最後まで戦い抜いてくれた」。

 劣勢でも勝ちは譲らない。それもまた強さの証しだ。【高野裕士】

毎日新聞

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